【9/12】出逢いの少ない通信制の高校で、自傷症の転校生に恋した俺の一年間

189: 2014/11/20(木)13:34:25 ID:jCMhcynqF

やばいww
思い出してちょっと辛くなってきたwww

190: 2014/11/20(木)13:35:07 ID:jCMhcynqF

1月6日(169日目)

1日中ベッドから出られなかった。

夜、長井に電話を掛けたが着信拒否にされていた。
メールも同じだった。

191: 2014/11/20(木)13:38:24 ID:jCMhcynqF

1月7日(170日目)

今日から学校が始まる。
休もうとベッドにこもったのに母に叩き起こされた。

学校に行くと、長井がすでに来ていた。

朝のホームルームが始まる前、長井が俺の机の上に小さな袋を置いた。
中を見るとゼルダのソフトが入っていた。
俺が確認すると長井は何も言わず自分の机に戻っていった。

俺は謝ろうと立ち上がり、長井の背に向けて声を出そうとした。

でも、出なかった。

まさにこの時の俺の心の弱さを象徴する出来事だな。

192: 2014/11/20(木)13:38:44 ID:JPPAi5q7v

うんうん…
こっちまで辛くなってきたwww

193: 2014/11/20(木)13:41:38 ID:jCMhcynqF

1月13日(176日目)

約束していた野郎共でまた街に集まってカラオケに行った。
楽しい雰囲気を壊さないために常に明るくふるまった。

今だけでも長井のことを忘れようと夢中になって歌った。

しかし無理だった。
辛くてまともに歌えない。
音痴の俺がさらに音痴になる。

唯一70点を超えるくるりの『ばらの花』でさえ60点そこらだった。

194: 2014/11/20(木)13:43:55 ID:jCMhcynqF

カラオケが終わって、夜も遅かったからそのまま解散した。

今日は本屋へ行く必要はない。
俺は真っ直ぐにバス停へ向かった。

途中雪が降ってきた。
まさにあの日みたいだったけど、あの時とは気持ちが真逆だ。

あんなにきれいに見えた雪が今はうっとおしく思える。
まわりではたくさんのカップルが空を見上げていた。

普通にカップル以外の人もいるはずなのに、なぜか俺の目にはカップルしか入らなかった。

それらを見ないために下を向いてバス停まで急ぐ。
気持ちを切り替えようと耳にイヤホンを差し、適当にiPodで音楽を再生した。

しかしiPodまで俺を追い込みたいのか、流れてきたのはクラトゥの『December Dream』という今の俺にピッタリの悲しい曲だった。

この胸の苦しさは一生続くのか?
それならいっそ死んだ方がましだ・・・。

生まれて初めて死にたいと思った。

195: 2014/11/20(木)13:47:24 ID:jCMhcynqF

1月21日(184日目)

学校でも極力明るくふるまった。
みんなに変な心配させたくなかったし、何より長井に俺の弱いところを見せたくなかった。
プライドってやつだと思う。

放課後、ハマーにラーメン屋へ行こうと誘われた。
あまりにもしつこく誘うのでしぶしぶついていった。

なおちゃんとも行ったラーメン屋。
俺たちの行きつけだ。

昼時だけどこの日は珍しく空いていた。
そこで俺たちはいつものカウンター席ではなくテーブル席に座った。

197: 2014/11/20(木)13:49:48 ID:jCMhcynqF

あんなにおいしかったはずのラーメンなのに味が全くしなかった。
それでも一杯目をなんとか食べきった。

ハマー「すいません、替え玉ふたつ」

店員「はい!」

俺「ちょっと待って!俺のはいいです。こいつのだけお願いします」

店員「はい!替え玉いっちょう!」

ハマー「いいのか?お前いつも替え玉してんじゃん」

俺「腹いっぱい」

長井とけんかしてからずっと食欲がない。
というよりすべての欲が失われた感じだった。

ハマー「ならいいや。で、お前長井とは距離を置けたのか?」

分かっていた。ハマーが俺をラーメン屋へ誘った理由。
これが訊きたかっただけだろう。

196: 2014/11/20(木)13:48:11 ID:JPPAi5q7v

まさか…

198: 2014/11/20(木)13:50:20 ID:jCMhcynqF

>>196
予想と違ってすまんww

でもこれが現実なんだ

199: 2014/11/20(木)13:51:08 ID:JPPAi5q7v

まさかハマーが…

201: 2014/11/20(木)13:54:26 ID:JPPAi5q7v

違かったか…
でもすごく今1と長井が結ばれればよかったのにとまじめに思ってるw

200: 2014/11/20(木)13:52:55 ID:jCMhcynqF

俺は年が明けてから長井と何があったのか、すべてハマーに話した。

ハマー「マジか・・・。その、ごめん安藤」

俺「え?」

ハマー「俺が関わらない方がいいって言ったから・・・。まさかお前がここまで長井のことを思っているなんて・・・」

ハマーはすごく申し訳なさそうにしていた。

俺「何言ってんだよwwハマーはまったく悪くないよww全部俺がしたことなんだから・・・」

ハマー「そうは言ってもな・・・。とりあえず今日のラーメン代はおごる」

俺「さんきゅ」

私はいい仲間を持った

202: 2014/11/20(木)13:56:03 ID:jCMhcynqF

ハマー「で、長井ともめた後、ちゃんと謝ったのか?」

俺「いや、謝れなかった。最初チャンスがあったんだけどな、それを逃してからさらに声をかけづらくなって・・・もう無理だなww」

ハマー「無理じゃないぞ。一つだけ方法がある」

俺「なんだよ」

ハマー「手紙だ」

俺は長井から手紙をもらった時のことを思い出した。
すべてはそこから始まったんだ。

ハマー「それしかないんじゃないか?お前にできることは」

俺「・・・そうだな」

俺は手紙を書くことにした。

203: 2014/11/20(木)13:59:13 ID:jCMhcynqF

家に帰るとすぐに長井への手紙を書いた。

『俺に勇気がなかったから手紙にした。
文章がおかしいかもしれないけど読んでくれたらうれしい。
長井は自傷行為とかをすることを自分の欠点だと思ってなかったんだよね。
それなのに俺は自分の価値観を押し付けて、ましてやそれを悪いことって決めつけて止めようとしてた。
すごく迷惑だったと思う。ほんとうにごめんなさい。
もうその時の感情だけで何かをしようとしない。
だからもう一度俺と友達になってくれ。
電話待ってる。      安藤』

ほんとはもっと長いけど、だいたいこんな感じのことを書いた覚えがある。



転校生に恋をした一年間
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1416405803/
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